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宇宙エレベーター

宇宙エレベーター こうして僕らは宇宙とつながる アニリール・セルカン著 大和書房 定価(本体2000円+税)

「ATA宇宙エレベーターの考案者としてNASAをはじめ各国の宇宙開発に参加する、トルコ人初の宇宙飛行士候補アニリール・セルカン。ケンブリッジ大学物理賞、アメリカ名誉勲章など数々の栄誉に輝く著者が贈る、21世紀のガリバー旅行記。 」と本の帯に記されている。

宇宙の旅、次元の旅、時間の旅、歴史の旅、原子の旅の5章からなる。彼が宇宙に興味を持つことになった最初の経験は、9歳の時にスイスのローザンヌの学校に通うのに毎日乗ったロープウェイから見た街の姿や構造が街の中にいるよりはっきり見えることだったようだ。物事を上から見ると、より鮮明にその全体像を感じられるという気づき。僕も同じことをいつも感じているので興味深かった。俯瞰からみてみるをご覧下さい。
セルカンは、小学校3年生の時に「ドイツ国内小学生科学コンテスト」でクリーンエネルギーを使ったケルンスタジアムの模型で優勝者になり、それがスイスの寄宿学校の校長の目に留まって奨学金つきでスイスに行くことになった。15歳の時にスイスに留学中に悪ふざけからボヤを起こしてしまい、結局仲間12人と学校を辞めることになる。ドイツに帰った彼は仲間とタイムマシーンを製作する。ソジウム22を「対消滅」させて大きなエネルギーを作り出す電子加速装置を設計した。サッカー場の周囲に33kmの銅線を巻き付けて電子加速装置ペタトロンは完成。実験を聞きつけた新聞記者をはじめ600人のひとがグランドに集まって実験が開始されたが見事に失敗。その時に友人の父が言った一言が素敵だ。「君達一人一人が過去から現在、未来へと時を超えるタイムマシーンになったっていうことさ。大人にはできない旅だったね。」
子供の時に(たぶんみんなが)持っている創造力や夢見る力。それを大人になっても持ち続けること。モノゴトを俯瞰から見る、一つ上の次元から見る、科学的に考える。シュメール文明、アステカ、エジプトそして古事記。それぞれに宇宙と生命の関わりで重なる宇宙原理のようなものが存在する。

とても知的好奇心と創造力を刺激される本です。この本は、関心空間前田邦宏社長からのプレゼント。僕が彼の事業について少しだけコンサルしたお礼。前田さん、とても良い本をありがとうございました。7月にいただいたのに、ようやく読みました。先日、青島行きのJAL便で機内誌SkyWardでアニリール・セルカン氏のトルコへの紀行文を読んで、思い出しました。その紀行文のカメラマンがSnowPeakの1994-1995カタログでお世話になった小西康夫氏でした。(^^)

コメント

立ち読みしてきました。(^_^;)

15歳でタイムマシーンを設計してしまうIQの持ち主なので確かに難解な部分もある本だと思います。shigeboさんが書いていらっしゃるように、自分が信じている現実を時には違う次元から見ている必要があるな、と僕も思います。

情報ありがとうございます。